Aiko's Work

TOKYO GIRLS SENSATION ー東京の女の子の気持ちー

高校を辞めたいと思っていたときに、アートをはじめました。アートを通して、ありのままの気持ちを表現していいことを知りました。作品をつくることは、言葉にできない自分の中にある疑問や葛藤を視覚化して、客観視することでひとつづつ消化し、成長へとつなげてくれました。また、他の人が、等身大の自分を表現した作品を「おもしろいね」と認めてくださる言葉によって、私の居場所ができました。

私の作品の特徴は、生身の自分の身体を作品のモチーフとして登場させたり、装飾品を肥大化させて、人間が小さな人形に見えるような表現です。自分を東京の女の子の一人でしかすぎない素材のような感覚で活用して、東京の女の子の一人のリアルな気持ちをアートを通して知らせることで、同じ疑問や葛藤の中にいる方や、また異なる感覚のある方にも何かのヒントになればと思い表現してきました。10代から20代後半の作品を振り返ると、徐々に自分が消えていくことに気が付きました。自分と向き合い続けて表現してきた結果、花束というカタチで昇華されました。

みんなが好きなものを、私も好きになる。みんなが好きなものになったら、みんなもわたしが好きになる。人形のような人間、人間のような人形。
ハートの中にいるのは誰? ぽっかり空いた穴のように 誰かをずっと待っている。
はじめてハイヒールをはいたとき、別人のような 鏡の中の自分の姿にドキドキした。気づくと、ハイヒールしか買わなくなった。ヒールがないと足がすごい短い気がして、はずかしいと思うようになった。ハイヒールに拘束されたわたし。誰の目を気にしているのか?覗いている目はわたし自身。自意識過剰による不安。わたしはたった数cmに拘束されていた。
バックは人が持つものだけど わたしはバックに入れられていた。
からだはひとつ 服はたくさん
わたしがひとり存在して、わたしがみてるわたしと、まわりがみてるわたしは、一致しないとおもう。だけど、どちらもわたしであって、その関係でひとりのわたし存在している。写真にとった客観的な自分と、絵にかいた主観的な自分と、生身の自分をショーウィンドーに閉じ込めることで、その関係を説明した。